プロダクト・プリント・Web・アプリ問わず、デザイン要素のひとつとしてよく使われるアイコン。普段なにげに見かけているアイコンの、本来の意味を考えたことはありますか？「そんな意味だったの！？」または「そんなの知らない人いるの！？」という意外なアイコンがありますよ。ちょっとしたうんちくですw

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Zipファイル

Zipといえばデータファイルの圧縮やアーカイブ用のファイル形式。Zipは英語で「ファスナー（英語のジッパー：Zipper）で閉める」という意味があり、それが語源だと思われがちですが、実は元の意味である「ビュッと音をたてる」「勢いよく進む」「疾走する」から、他のフォーマットの圧縮時間よりも速いという意味を込めて命名されたそうです。アイコンではわかりやすく、ファスナーのイラストがよく用いられます。
ZIP (ファイルフォーマット) – Wikipedia

Bluetooth

Bluetooth社の説明によると、名称はデンマーク王であったハーラル1世（Harald Blåtand Gormsen）の名前に由来しているそうです。「Blåtand」の英語音訳が「Bluetooth」。デンマークとノルウェーを交渉によって平和的に統一した功績にちなんで、複数の電子機器をつなぐ通信技術のBluetoothの語源となりました。Bluetoothのアイコンとなるロゴは、北欧ルーン文字でHarald Blåtandの頭文字の H と B を組み合わせたものだそうです。「青い歯」ではないんですね！

アップロード・ダウンロード

アップロードやダウンロードのアイコンに、荷物やダンボール箱のイラストが描かれているものを見かけたことはありませんか？これは元々 Down（おろす）／Up（あげる）＋Load（積荷）の2つの単語をくっつけて作られました。その名残で箱が描かれているんですね。

リンク

「今まで気にしたことはなかったけど、そういえばなんで鎖なの？」と疑問に持っている方に出会ったので解説。HTMLではおなじみのリンク。Wordなどの文書作成アプリでも目にします。Link は英語で「結びつける」「つなげる」という意味があり、そこからページとページをつなぐ役割である「リンク」としてWebサイト上に登場しました。Linkにはもうひとつ、「鎖の輪っか」の意味もあります。こちらの意味をとって、アイコンでは鎖のイラストが使われています。

保存

さて、ここからは10代〜20代前半の若い層には特に理解できないと思われるアイコンの意味を紹介します。

文書作成アプリ等でよく見かける保存アイコン。TeachHUBの調べによると、保存アイコンの意味を知っているのは、調査対象の小学5年生の内14％しかいなかったそうです…！これはフロッピーディスクというデータの記録ができる記憶メディア。2000年頃までは多くの方が使用していましたが、現在はほぼ見かけることはありませんね。このことから、保存アイコンを別のイラストに変更しているアプリが増えてきている気がします。

動画1

動画のアイコンには上の図のようなアイコンがよく使われます。これは映画用フィルム。長い写真フィルムに長方形の画像を連続的に撮影し、速いスピードで続けて映し出すことで動画となります。GIFアニメーションと同じ要領ですね。かつて映画はフィルムで撮影されているものが大半でしたが、デジタル化が進み、その数は段々減ってきているそう。とはいえフィルム撮影を好む層もいるので、フィルムの存在が完全になくなるのはまだまだ先のお話かも。

動画2

箱と2つの円、三角形がくっついたアイコンは、上記解説の映画用フィルムカメラ。そう、ふたつの円がフィルムです。最近ではフィルムのない、現代風の（？）動画カメラアイコンが増えています。iPhoneの動画撮影の時に見かけますね。

テレビ

テレビと言えば今はパソコンのモニターと同じ形をしていますが、かつてテレビの上部にはアンテナがついていたそうです。パソコンと差別化するためにアンテナをつけたデザインにしたのかもしれません。

10年後には鍵やマウス、CDなんかのアイコンも消えてしまってそうですね。。

ちょっと思ったこと

フラットデザインの流行により、簡略化されたアイコンが溢れています。しかし、それらのアイコンが何を意味するものなのか、本当に伝わっているでしょうか？わかりやすくするためにアイコンをつけたつもりが、逆に混乱を招いてしまうケースもあります。特に子どもや若いユーザー層をターゲットにするのであれば、これまでの常識を脱却し、新たな視点でデザインし直すことも大切ですね。

あれ、うんちくまとめるつもりが、ちょっと違った内容になってしまったような…