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4年半の英語学習でした事・しなかった事
前々から「Manaさんはどうやって英語の勉強をしたんですか?」と聞かれる事が多く、もう記事にしてしまえ!という事で今までしてきた英語の勉強方法をまとめてみました。Web関連の記事以外は書くつもりはなかったのですが、今回はお許しくださいまし。
まずはここから!身の回りの物を英語環境に
まず、iPod や iPhone、携帯電話、できれば PC・Mac など、英語に設定変更できるものは全て英語にしてしまいます。これで英語が覚えれる!というわけではありませんが、だんだんと身の回りに英語があるという環境に慣れてきます。突然分厚い本を読み始めてもすぐあきちゃいます。習うより慣れろ!方針で。私の場合は iPod の中身も洋楽のみ(大好きな某女性歌手除く)にしました。
海外在住 1 年目
カナダ・バンクーバー滞在一年目の勉強方法を書いてみます。ちなみにカナダに降り立った時の英語レベルは中学卒業程度。スピーキングは話すのに抵抗があったためほぼ0。中学時代はかなりまじめに英語の勉強をしていたので、そのレベルの文法や単語には問題なし。
リスニング
リスニングは毎日スポンジ・ボブのアニメを見ていました。別にスポンジ・ボブが好きだったわけではありませんが、毎日夕方 5 時半になると放送されていたので。見ているとスポンジ・ボブ君のキャラが大好きになりましたけどw
私はジブリが大好きなので、ジブリでかなり勉強しました。はじめはとなりのトトロなんておすすめです。日本で販売されているものも英語吹き替えがあるらしいです。勉強方法はというと、まずその映画を字幕なしでひたすら流し続けます。何言ってるかわからなくても気にせずとにかく聞きます。ずっと画面の前にいなくてもいいので、洗濯物をたたみながら・メイクしながらなど何かをしながらでも流します。一週間くらいしたら耳が慣れてくるので、今度は字幕をつけて見ます。この時「あ、この時こう言ってたんだ!」という発見があったり、わからない単語を調べたりします。ある程度全体をとおして何を言ってるか分かってきたら今度はキャラクターの後に続いて口に出してセリフをしゃべります。シャドーイングというやつですね。かまずに全部のセリフを言えるようになった頃にはほぼ全てのセリフを覚えていると思いますw これはまだ言葉の話せない子供と同じで、彼らは同じアニメを何度も見て、セリフを覚えちゃいますよね。もちろんジブリでなくてもいいんですが、一度見たことがある物で、自分の好きな映画がいいと思います。
リーディング
これもリスニングと同じように、大好きなマンガの英語版を読んでいました。海外でも日本のマンガが翻訳されて売られています。日本でもアマゾンなんかで買えるようですね。NanaやOne Pieceなどの有名所を中心に、一度読んだことのあるものを読みました。注意していたのは読むときに、一語一語全てを辞書で調べない、という事。何度もでてきたら調べ、なるべくとばし読みします。一度読んだ事のある本やマンガをおすすめする理由はここにあります。読んだことがあると、わからない単語があっても内容をある程度憶えているのでその単語を推測できるからです。肝心なのは英語を読む事に慣れること!
文法
高校の頃は英語を選択していなかったので、文法は中学レベルでストップしていた私。英語のできる日本人に「仮定法」あたりを教えてもらっていました。文法は絶対に日本人に教えてもらったほうがいいです。文の組み立て方などは日本人同士の方がわかりやすいからです。
で、文法というのは書いて問題を解いていくだけでは実際に生活の中で使うのが難しいです。なんどもその文法を使って、簡単な文章でもいいのでしゃべっていくことが大切。次第に文章を組み立てようと考えなくても自然と話せるようになります。私の場合は上記の「仮定法」がよくわからなかったので、毎日のように「If I had had money, I could have bought a new Mac…」「I wish I had never been born…」なんぞつぶやいてました。暗いw
スピーキング
カナダに到着した時点でスピーキングは全くできないレベル。いや、全くできないわけではなかったと思いますが、なにせ言い慣れてないもので恥ずかしくてしょうがない。間違えたらどうしよう。聞き返されるのがこわい etc etc…。という事で「Hi」と言うのもかなり抵抗がありました。
そんな私がだんだんと話すのに慣れてきたのは、いろんな国の人と連日行われるパーティーでした。お酒が入ると恥ずかしさなんて吹っ飛びます。その後も「お酒が入ってたらしゃべれるって事は、やっぱり恥ずかしがってるだけで、本当はしゃべれるんだよ私!!」と言い聞かせ、自分から積極的に話しかけるようにしました。自分から話すと周りも話しかけてくれるようになり、徐々に文法も気にせず話せるようになってきました。
その後始めたショップ店員としてのバイトがさらにスピーキングを上達させてくれました。なにせ接客業なもんで、話かけてトークをつなげないと仕事になりません。もちろん滞在歴が1年もたっていないのでうまく話せるわけもなく、何度も「What? I don’t understand what you’re talking about.(は?何言ってんのかわかんないんだけど。)」とお客さんに言われる事もあり、夜は枕を濡らしていましたよwでもそこで諦めるわけにもいきませんよね。やっぱりスピーキングは慣れです。場数です。
ライティング
英語で文章を書くのは最初は難しく感じるかもしれません。私の場合はテキストメッセージや Facebook で英語でコミュニケーションをとる機会が多々あるので、友人との連絡手段として英語を書く事が多かったです。Facebook チャットでの友人とのチャットも効果的だったと思います。チャットだと「早く書かなきゃ!」感があるので、最初はとまどいましたが慣れました。
英語で日記(ブログ)を書いていた頃もありました。最初から長文を書こうとせず、3行日記な感覚ではじめるといいかも。今なら Twitter もあるので、ちょいちょい英語で Tweet してみるといいですね。
ボキャブラリー(英単語)
映画をやマンガを見たり、日々の生活の中でわからない単語は必ずその日のうちに覚えるように心がけていました。単語帳を作って、調べた単語とその発音記号、例文、活用形を一緒に書き込みました。例文がないと実際に使おうと思ったときにとっさにでてこなかったり、活用形も覚えておかないと実生活で使いにくいので一緒に覚えていました。
発音
単語を覚えるときに発音記号を覚えておくことが大切。あとはとにかく聞いて真似する事。またネイティブの人が話す時の口や舌の動きを観察するのもしていました。
2 年後(だいぶ慣れてきた)
2 年たてば話すのも聞くのもあまり苦ではなくなりました。環境もかわり、職場では日本人は私だけ。まだまだ英語に自信はなかったので勉強は続けていましたよ。
リスニング
iTune のポッドキャストなんぞ聞き始めました。どの番組を聞いていたのか覚えていないのですが、英語関連のポッドキャストは数多くあるので、「英語」で検索して気に入るものを探してみてください。
この頃からTEDやApple のカンファレンス動画、CSS-Tricks の動画チュートリアルなどの Web 系の動画を見るようになりました。好きな分野なだけ楽しく見れます。
リーディング
こちらも同様、Web 系のブログを購読するようになりました。最初に読み始めたのは有名ブログのWeb Designer Wall。彼はブログを中学2年生レベルの英語で書くことにしているため、英語がネイティブじゃない人でも読みやすいです。また、カナダの企業で Web デザイナーとして働きはじめてからはコーディングする時に行き詰まったら英語で検索し、英語の記事を読んで解決していました。英語と日本語では情報量が圧倒的に違うため、英語で検索したほうが早く解決するからです。また初めてMagentoという EC サイト用 CMS を使った時は、Magento が日本語をサポートしていないのもあり、仕様やカスタマイズ方法を泣きながら読んでました。。
文法
日常会話ででてくる文法はだいたい決まっているので、文法がわからないという事はなくなってきました。また「わからない」と質問するのに抵抗がなくなってきたので、会話している中で聞いたりなんだり。
スピーキング
Web 屋の仕事をしていたので、クライアントとのミーティングにも参加し、簡単なプレゼンをしたりしてビジネス用のスピーキングが上達してきました。そしてやっぱりパーティーは多いです。スピーキングにはパーティーが必要かもw
ライティング
こちらも仕事でクライアントにメールをしたりドキュメントを作ったりで上達してきました。
ボキャブラリー(英単語)
最初と同じようにこの頃も単語帳に新しく覚えた単語を書き続けていました。継続は力なり。
4 年半後(現在)
そして現在。わからなかったら聞いたり調べたりする程度で、特に勉強をすることはなくなりました。もちろん英語のブログやマンガを読んだり、カンファレンス動画を見たりはしていますが、もはや「英語を勉強している」感覚はなくなっています。ただ、まだブリティッシュ英語は苦手なので、訛りのある英語のリスニングになれなきゃなぁ…と思っているところです。あ、パーティーは相変わらずですがw
逆にしなかった事
以上がこの 4 年半でしてきた事です。逆に私があえてしなかった事を紹介します。
単語だけを覚える
重要単語リストがずらーっと並んでいるような本では一度も勉強していません。文章の中でどういった時に使うのかも一緒に覚えないとまるで使えないからです。使えない=覚えられない。文のつながりを無視して単語のみを翻訳する Web サービスがあるようですが、なんの意味もないように思います。
TOEIC の勉強
これは私が TOEIC のスコアを必要とする機会がなかったからですが、特に勉強はしていません。遠い昔に模試のようなものは受けた気がしますが…。何度か TOEIC の勉強方法を質問されましたが、そんなわけで答えられません。
最初から字幕や日本語訳文をつけて映画を見る
一見勉強になるように思えますが、やっぱり知らず知らずのうちに目で字を追ってしまい、英語が頭に入ってきません。字幕なしでとにかく何度も繰り返し見て、耳が慣れてきたくらいに字幕をつけると効果的だと思っています。
英単語にカタカナでルビをふる
英単語の読み方がわからなくても、かならず発音記号を見て、書いて、発音を聞いて覚えるようにしました。カタカナを書いてしまったら絶対にカタカナ発音で覚えてしまうと思ったからです。
完全に私なりのやり方なので、賛否はあると思いますが、参考になれば幸いです。